『お父さんと伊藤さん』 上野樹里とリリー・フランキー、20歳の年の差カップルに!父・藤竜也が、2人の同棲生活に転がり込む! タナダユキ監督(『ロマンス』)最新作 情報初解

女優の上野樹里さんが『陽だまりの彼女』(13/三木孝浩監督)以来2年ぶりに、映画『お父さんと伊藤さん』において主演を務めることになりました。本作で上野樹里さんが演じるのは、定職につかず書店でアルバイトをして、自由気ままに暮らす34歳の彩です。そんな彩が付き合う男性で、給食センターでアルバイト(!)で生計をたてている20歳も年上の伊藤さん役に、役者として独自の地位を築いているリリー・フランキーさんです。そして、2人が住むアパートに転がり込んでくる老いたお父さん役に、『龍三と七人の子分たち』(15/北野武監督)で圧倒的な存在感を見せつけた藤竜也さんです。

突如として始まった3人の共同生活の中、ユーモアあふれる会話の掛け合いが、物語全体を軽やかに彩ります。そして本作のメガホンを取ったのは、『ふがいない僕は空をみた』(12)『四十九日のレシピ』(13)『ロマンス』(15)など次々に作品を手掛け、今最も注目される女性監督のタナダユキさんです。原作は、石田衣良氏に「台詞の上手さは出色」、角田光代氏に「思わず家とは何かを考えさせられた」と言わしめ、第8回小説現代長編新人賞を受賞した中澤日菜子氏の同名小説で、著書初の映画化となります。

 

■物語

書店でアルバイトをして自由気ままに暮らす34歳の彩(上野樹里)。

付き合っている彼氏は、20歳の年の差で、給食センターでアルバイトをしているバツイチの男・伊藤さん(リリー・フランキー)。互いにいい年だが、特に将来について話し合うこともなく、流れるままに付き合うことになり、小さなボロアパートで同棲している。華やかではないが、庭で家庭菜園をしたりと、2人なりに慎ましく暮らしていた。

そんなある日、息子の家を追い出された彩のお父さん(藤竜也)が、突然転がり込んでくる。

年齢の割には頼りなさげな伊藤さんの存在を知り、驚くお父さんだったが、「この家に住む」と頑として譲らない。その日から、彩とお父さんと伊藤さんの、ぎこちない共同生活がはじまっていった。

 

2016年、全国ロードショー

 

上野樹里さん

脚本を頂いた時、登場人物たちのセリフの掛け合いがとても面白く感じました。

34歳と54歳の20歳差の恋愛をしている二人のところに、実の父親が転がり込んでくる…という特殊な設定ですが、凄くリアリティを感じました。結婚はせずに、年上の男性と心地よい距離を保ちながら、付き合っている人が年々増えてきていたり、30代半ばで老いた父親の将来を意識する年齢に差し掛かってきている人も多い世の中で、共感できる作品だと思います。私が演じた彩というキャラクターは、キラキラした単純なヒロインではなく、自分の価値をそこまであげず、彼女なりに現実を見据えて生きている等身大の女性です。リリー・フランキーさん演じる伊藤さんとの互いに自立した恋人関係や、藤竜也さん演じるどこか憎めない愛らしいお父さんとのコミカルな掛け合いを楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

リリー・フランキーさん

私が演じた伊藤さんというキャラクターは50代にして定職につかず、20歳も年の離れた彼女がいる、という設定ですが、私の周りでは伊藤さんよりダメな人間はたくさんいますね(笑)。僕も同じような年齢ですが、ちゃんとしていない50代が若い人と付き合うとまわりはどよめくんだと、今回演じてみて改めて身につまされる気がしました(笑)。

すごくユーモアがある作品になりそうで楽しみですし、理想的な存在になれない人間を描き出すのがタナダユキ監督の魅力だと思います。父、娘、彼氏、彼女・・それぞれ周囲が望んでいる存在になり切れないキャラクターたちの姿は、どなたにとっても遠くない存在として、感情移入して楽しんで頂けると思います。

 

藤竜也さん

今回演じたお父さんというキャラクターは、すぐキレるし、言いたい放題の頑固親父ですが、決して嫌な人物として描かれていない。子供の前では偉そうに強がるけれど、一歩外に出れば小さく背中を丸めて歩く。すごく人間らしい人物ですね。監督は細かな言葉のニュアンスをとても大事に演出をしてくれるので完成が楽しみです。上野樹里さんはとても感受性とこだわりが強く、一生懸命な方で、リリー・フランキーさんはすごくチャーミングなので、今回の役どころは彼のバックグラウンドが効いてきそうですね。それぞれのキャラクターがとても魅力的で、タナダ作品ならではの映画になると思うので、期待していてください。

 

タナダユキ監督 

原作を読んだ時、主人公・彩の「人の好き嫌い(おもに嫌い)が激しい」という自己分析

に、この人は信用できるなと思いました(笑)。上野さん演じる彩という女性は決して立派な人間ではありません。親との関係も良好だったわけではない。けれど、居場所を無くし老いていく父に対して、空回りながらも彼女なりに生真面目に向き合おうとする、そんな彩という人物を私は尊敬しています。どの役者さんもみなさん真摯に役に向き合ってくださり、今回のスタッフ、キャストとともに、映画という、決して正解のない中での正解を探す作業は、とても贅沢な時間だったと思います。

上野樹里さん、リリー・フランキーさん、藤竜也さん、この3人がひとつの画面にいるだけで、すごく魅力的で面白いものになると思いますので、頑張って完成へ導きたいと思います。

 

■公開表記

2016年、全国ロードショー

 

■作品クレジット

上野樹里 リリー・フランキー 藤竜也

原作:中澤日菜子『お父さんと伊藤さん』(講談社刊)

脚本:黒沢久子

監督:タナダユキ

エグゼクティブプロデューサー:小西啓介

プロデューサー:木村俊樹

ラインプロデューサー:半田健

キャスティングディレクター:杉野剛

撮影:大塚亮

照明:宗賢次郎

録音:藤丸和徳

美術:仲前智治

装飾:須坂文昭

衣裳:宮本茉莉

ヘアメイク:岩本みちる

編集:村上雅樹

助監督:松倉大夏

制作担当:伊達真人

製作:『お父さんと伊藤さん』製作委員会

制作プロダクション:ステアウェイ

企画製作・配給:ファントム・フィルム

 

■公式サイト

father-mrito-movie.com

 

■マルシー

©2015「お父さんと伊藤さん」製作委員会

 

■制作状況 → クランクイン:9月10日  クランクアップ:10月4日

 

 

 

 

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